敷金トラブル ~賃貸退去時の修繕費~
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敷金トラブル ~賃貸退去時の修繕費~
引っ越しシーズンを控え、この時期に多いのが敷金を巡るトラブルです。賃貸アパートやマンションを退去する際、部屋の汚れの清掃や修繕にかかる費用負担を巡って家主とトラブルになることがあります。
賃貸アパートやマンションを退去するとき、預けていた敷金は家主から返金されます。ところが「部屋の掃除・修繕費」として高額な料金が請求され、敷金から差し引かれることや、預けていた敷金以上の金額を請求されることがあります。
トラブル防止のために、国土交通省が「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を作成しています。それによると、通常生活や経年劣化で生じる汚れ・傷みなどの修繕費は家主の負担となります。一方、故意・過失で生じた傷の補修費用などは借り主の負担となっています。
では、退去時にはどんなことをすると、トラブルを避けられるのでしょうか。具体的に考えてみました。
・入居時に部屋の傷や汚れの状態を写真に撮り、使用前の状況を保存しておく。
・家主や不動産会社の担当者に立ち会ってもらい、部屋の状況を一緒に確認し、写真に残すこと。
・修繕費の見積書や精算書などを出してもらい、項目を確認する
ただ、賃貸契約時に「退去時、借り主がハウスクリーニング費用を負担する」などといった「特約」を結ぶケースがあるので、要注意です。
◇国の指針に示された修繕分担例
【家主負担になる例】
・家具設置でできた床やカーペットのへこみ
・壁のクロスや畳の日焼けによる変色
・テレビや冷蔵庫の後部壁面の黒ずみ(電気やけ)
・鍵の取り換え(破損、紛失がない場合)
【借り主の負担になる例】
・喫煙によるクロスなどの変色や、においの付着
・カーペットに飲み物などをこぼしたことによるシミやカビ
・引っ越し作業で生じた傷
・壁のくぎ穴、天井に直接つけた照明器具の跡
・日常の掃除を怠ったことによる台所の油汚れ
・落書きなど故意の損傷